取引先500社、取扱品目3,000点以上。Excelと紙の伝票で回していた在庫管理が限界を迎えていた金属部品商社A社。ナナラボで7日間のプロトタイプ開発からスタートし、現場が使える在庫管理システムを段階的にリリースした事例です。
A社は金属部品の卸売業を営む創業40年の企業。取扱品目は3,000点を超え、取引先は500社以上。ところが在庫管理はExcelと倉庫スタッフの手書き伝票で運用されており、実際の在庫数を把握するには倉庫担当者に電話で確認するしかない状況が続いていました。
月次の棚卸は毎月末の土曜日に全社で実施。担当者3名が丸一日かけても差異がなくならず、翌週まで原因調査が続くのが恒例でした。営業からは「客先に即答できない」、経営層からは「在庫回転率がわからず仕入れ判断ができない」という声が積み重なっていました。
ベテラン倉庫長が休んだ日に、誰も在庫を答えられなくなったんです。そこで"これはもう人に依存させちゃいけない"と。ただ、システム会社に見積もりを取ると500万〜と言われ、踏み切れずにいました。
— A社 経営企画室 マネージャー様複数社の提案を受ける中で、ナナラボを選んだ理由は3つ。
特に経営層の決裁を取る上で、「試すだけなら費用ゼロ」という提案は強力でした。稟議書に"まず無料で画面を確認"と書けたことで、稟議は1週間で通過しました。
「いきなり数百万円の発注は怖い」というご相談は本当に多いです。A社様の場合も、7日でお渡しするプロトタイプを経営会議で投影いただき、現場の反応を見てから正式発注いただきました。判断材料があることがリスクを下げます。
進行はナナラボの標準プロセスに沿って段階的に実施しました。最初の7日間で、ログイン・ダッシュボード・在庫一覧・入出庫画面までが操作できるプロトタイプを納品。A社はそれを社内会議とヒアリング用の資料として活用し、倉庫・営業・経理の3部署から要望を集めました。
機能検証フェーズでは実在庫データ100品目を投入し、現場スタッフ4名に1週間使ってもらいました。ここで「バーコード読み取りが現場では必須」「入出庫履歴は3ヶ月遡れれば十分」といった実運用の声が集まり、本開発のスコープが固まりました。
A社様からは、「開発会社というより、事業パートナーに相談している感覚に近かった」というお言葉をいただきました。特に印象的だったのは、プロトタイプをその場で触れたことによる社内コミュニケーションの変化です。
一番助かったのは、毎週の進捗で"動く画面"が共有されること。社内会議でその場で操作しながら議論できるので、認識ズレがなくなりました。"こんな感じで動きます"という資料じゃなく、本物が動いてるんです。スピード感もすごくて、ミーティング中に『この項目追加できますか?』と聞いたら、翌朝には反映されていたこともありました。
— A社 経営企画室 マネージャー様また、段階的な進め方についても「各フェーズで止まれる選択肢があることで、経営会議での説明がしやすかった」との評価をいただいています。
本番稼働から3ヶ月時点で、以下のような変化が現れています。
数字の改善も大きいですが、一番大きいのは"人に聞かないと在庫がわからない"状態から脱却できたこと。ベテランが休んでも業務が止まらない安心感は、お金に換えられません。
— A社 経営企画室 マネージャー様在庫管理の本番稼働後、A社では「このスピード感と拡張性なら、他の業務もここに集約できるのでは」という声が現場から上がりました。当初は在庫に絞ったスコープでしたが、同じ画面体験・同じデータ基盤で業務全体を扱えるという手応えから、段階的に機能を拡張しています。
ナナラボの段階的MVP開発は、"大きなシステムを一度に作る"のではなく、小さく始めて事業の必要に応じて伸ばす"進め方。A社様のように、在庫管理を起点に基幹業務全体へと成長させていく使い方が、中堅企業のDXとして最も現実的な道筋だと考えています。
費用は一切かかりません。「違った」と思えば、ここで止められます。